2011年3月11日の地震の津波防波堤の高さについて

「惑星地球の進化」の4回目を見ていたら2011年3月11日の大震災についての検証が載っていた。

まとめのところで、仮説が載っていた。これを要約することは自分には不可能なのでちょっと長くなりますが。

「(a)東北日本弧では,過去すくなくとも百年間,大きな速度の水平短縮と,太平洋岸での急速な沈降が続いていた。しかし,地質学的長時間 スケールで起こる永久変形(非弾性変形)はこれよりずっと緩慢である。
(b)したがって,過去百年間続いている急速な変形の大部分は,プレート境界が固着していることによって生ずる弾性変形であり,この固着がはずれることによって解放されるはずである。観測された弾性変形のパターンから推定される固着領域は,極めて幅広く(約300km),かつ深い(深さ100kmまで及んでいる)。
(c)東北日本弧に蓄積した弾性歪を解放するには,この深くて広い固着面全体をすべらせる必要がある。破壊領域が小さいと,広範囲に蓄積された弾性歪が有効に解放されないからである。過去に日本海溝で多発したマグニチュード7~8クラスの地震では,島弧に蓄積された弾性歪が有効に解放されていないので,完全に歪を解放し得る地震はもつと大規模でなければならない。2011年の東北地震は,このような完全歪解放地震である可能性が高い。
(d)しかし現実はもう少し複雑であり,東北日本弧に蓄積されてきた弾性歪の解放はまだ完全ではなかった○それはプレート境界深部の固着面(深さ50~100km)がすべり残っているためである。今後,深部固着面がゆっくりすべることによって島弧に蓄積された歪の解放が完結し,それとともに太平洋岸の沈降が回復すると予想される。」

 

と言うことは、この仮説が正しければ今後何年間かたつと、今回の地震で地盤が下がったところが隆起してくると言う事になります。

ニュースなどで防波堤を高くすると言う事が話題になっていたりしますが、それを仮に行うとしてもこのような研究についても検討の余地があると思いました。

 

アマゾンで、本を探したのですが2007年の教科書しかありませんでした。

当然この本には載っていないはずです。

2013年発行の同名の本に載っています。

テレビで見他方がわかりやすい気もします。

両方の方がもっと良いと思いますが・・・・

惑星地球の進化 (放送大学教材)

惑星地球の進化 (放送大学教材)