ダンシャリとスキルアップ
若い人と話をしていて驚いた。
「大掃除をしているのです、いろいろ思い出があるのだけれどもダンシャリをして捨てています。」というような内容だったと思う。
こちらとしては、掃除とダンシャリの関係というのが理解できない。
ダンシャリ=断シャリ、ということで”飯を断つ”ということかと考えてしまったからますます意味がわからなくなった。
一言で言えば、”若者は解らん”状態になった。
後でこの意味を聞いてみると断捨離(大辞泉によれば「不要なものを断ち、捨て、執着から離れることを目指す整理法。平成22年(2010)ごろからの流行語。」)ということらしい。
ここで驚くのは、この人物は仕事を転々として派遣で働いていたのでそろそろスキルアップをして正社員で、という希望を持っている。
どうも今までのその人生と分かれて、新しい人生に向かう決意もあるようだ。
しかし、スキルアップなんていろんながらくたの知識を自分なりに組み立てて新しいことをしていくということだと思う。
社会に出れば、最低の基本は教えてくれるかもしれない。
枝葉のない木のようなものだ。枝分かれもしてなければ、葉っぱもついていない。ただの棒の部分のみを教えてくれるみたいなものだ。その棒も相当に短いのだ。
仕事を始めれば、必要のない(そのときは完全に)知識を断片的に得ていく、無節操に得ていく、これを知ったら次のステップにいきますなどというのはまずない。
今必要だからこれをやれという感じである。
当然自分の目標と全く関係のないことも覚えなければいけない。(もしかするとほとんどそうかもしれない。)
こんなことを繰り返しながら、そして全く関係のないと思われていた知識をちょっとずつ集めたりしてちょっとずつ大きくなっていく。
こんなことがスキルアップではないだろうか。
掃除で捨てることは大事なことなのだろうが、ちょっと心が動かされるものくらいはまだまだとっておいてもいいのではないだろうか?
いつか役に立つかもという思いを持つのも、スキルアップには必要なのだと思う。